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タスク管理は仕事で継続して成果をあげるために不可欠です。一方で、デメリットにも注意が必要です。
デメリットを放っておくと仕事で成果をあげるのに悪影響が出る可能性もあります。タスク管理のメリット↗を受けるために、デメリットを最小限に抑えるポイントを把握しておくべきです。
私自身10年間のタスク管理歴の中で、不都合を感じたことは１度や２度ではありません。
そこでこのページでは私の実体験も踏まえて、仕事でタスク管理するデメリットとその原因・解決策を解説します。
このページを読むことで、すでにタスク管理を行っている方やこれから始める方が、タスク管理のデメリットを事前に把握して最大限のメリットを得ることができます。
先に概要をお伝えします。
- タスク管理の作業に時間がかかる
- タスク管理は恥ずかしい
- タスク管理をやりすぎる
- 自分に合うタスク管理方法を見つけるまで負担がかかる
- ストレスが増える
- 創造力が低下する
- 単純作業が優先されがち
- 柔軟性が下がる
- 対面コミュニケーションが減少する
詳しく解説します。
- 中小メーカーの営業職
…既存顧客100社500名以上、新規営業も行う - タスク管理歴10年
…手書きメモ→iPhone純正メモアプリ→Googleカレンダー→Notion↗ - 2023年の営業成績
…前年対比131.9%・目標対比118.3%
タスク管理とは業務とリソースの調整
仕事におけるタスク管理とは、業務とリソース（時間・人手）を調整することを指し、「タスクマネジメント」とも呼ばれます。仕事で継続して成果を上げるためには不可欠ですが、あくまで手段であるという点に注意が必要です。
そもそもタスク管理は仕事の成果に直結しない補助的な業務です。例えば、営業職の「成果に直結する業務」とは「得意先との商談」「電話」「見積送付」などの売上や利益を生み出す活動です。
一方でタスク管理は以下のような作業です。
- タスクをリストアップする
…まずは単純に書き出します。 - タスクに期限をつける
…締切日を設定し、リマインダーで通知させることで重要な業務を忘れません。 - タスクに重要度を設定する
…感覚的な「重要度」だけでなく、「期限」「見積時間」などの定量的な情報を考慮します。 - タスクに見積時間を設ける
…あらかじめ業務にかかる時間を予測し、日中に完了しそうにない業務を把握して対策します。 - 今日やるべきタスクを抽出する
…リストから今日取り組むべきタスクを選び、順番を決めます。
タスク管理は仕事で継続して成果をあげるために必須の準備作業です。
タスク管理が必要な理由
タスク管理が必要な背景には以下の理由があります。
- タスク量が増えると、記憶に頼るだけでは抜け漏れが発生する
…ビジネスパーソンなら誰でも職務経験が長くなるにつれて、タスク量も増える傾向にある。 - ワークライフバランスには、仕事の質をあげて残業を減らす必要がある
…プライベートも充実させるために、限られた時間で成果あげることが求めれられる - 企業が継続的に利益を出すには、無駄なコストを減らす必要がある
…個人の取り組み（残業の削減・生産性の向上など）が企業の利益にもつながる - 現代日本の人口減少社会では、一人当たりの生産性が求められる
…少ない労働力でこれまで以上の成果をあげる必要がある
以上の理由から、タスク管理は「個人」「会社」「社会」のそれぞれにメリットがあるため、仕事で必須のスキルです。
ToDo管理・スケジュール管理との違い
タスク管理と似た言葉に「ToDo管理」「スケジュール管理」がありますが、それらは管理する目的と対象となるタスクの範囲が異なります。いずれも「仕事で成果をあげる」というゴールは同じです。
- タスク管理は、総合的な管理
…単純な作業と広範囲な業務を含む業務全般を、目標達成に向けて実行できるよう管理する- 例えば「商談の準備」であれば「目的の設定」「資料作成」「サンプル手配」「スケジュール」「日報記入」など単純作業に分解してやるべき業務の期限・優先順位に基づいて管理します。
- ToDo管理は、単純作業
…一目見て誰でもすぐに取り組める単純業務を、忘れないように管理する- 例えば「商談の準備」のために「目的の設定」「資料作成」「サンプル手配」「スケジュール」「日報記入」をリスト化しますが、期限や優先度までは考えません。
- スケジュール管理は、日程の可視化
…タスク管理に日時情報を加えて、当日に最適な業務に取り組めるように予定を管理する- 例えば「商談の準備」をいつ行うか、カレンダー上で管理します。
いずれも「仕事で成果をあげる」というゴールは同じですが、管理する目的と対象となるタスクの範囲が異なります。
タスク管理のデメリット９つ
タスク管理は仕事で成果をあげるために重要ですが、同時にデメリットも存在します。
デメリットを把握しておくことで、タスク管理を実践する際に注意すべき点が明確になり、弊害を最小限に抑えて仕事でより効果的な成果を得ることができます。
そのデメリットは以下９つです。
これらのデメリットについて詳しく解説します。
タスク管理の作業に時間がかかる
タスク管理は作業そのものに時間と労力が必要です。最低限のタスク管理でもある程度の時間を要し、他の業務時間を圧迫する恐れがあるため、効率化を重視して慣れを身につけることが重要です。
タスク管理には、最低でも「タスクの作成」「終えたタスクのチェック」の２つ、さらにできる限り「優先順位」「期限」「開始日」「進捗」の４つも設定すべきです。ただこれらの作業には相当な時間と労力がかかります。
タスク管理作業に時間を費やすことで、本来取り組むべき「成果に直結する業務」に十分な時間を割けなくなり、生産性が低下する可能性があります。
例えば、実際に私が１日に50個のタスクに取り組む場合の作業時間は以下のようになります。
- タスクの作成
…やるべき業務が発生した時点でタスクを作成します。- １タスクの作成に10秒～１分、１日50個で500秒（約8.3分）～50分かかります。
- 完了タスクのチェック
…終えたタスクに印をつけます。次にやるべきタスクがある場合は「タスクの作成」も同時に行います。- １タスクのチェックに１秒～10秒、１日50個で50秒～500秒（約8.3分）かかります。
- 優先順位をつける
…該当タスクの優先順位をつけます。タスク数が多いほど時間がかかるので、「劣後順位（やらないこと）」を決めてから残ったタスクの「期限」「見込売上」「タスクカテゴリ」の情報を参考に順番を決めると効率的です。- １タスクの優先順位付けに５秒～30秒、50個のタスクで250秒（約4.2分）～1,500秒（25分）かかります。やらないタスク数は１個につき３～10秒、これがタスクの数だけ時間がかかります。
- 期限を設定する
…タスクの期限を設定します。タスクの粒度が大きい場合は「タスクを細分化」して考えます。全てのタスクに期限を設定すると「優先順位づけ」で考えづらいので、重要度・緊急性の高いタスクのみ設定すると良いです。- １タスクの期限設定に３～15秒、重要タスクが10個の場合は１日30秒～150秒（2.5分）かかります。
- 開始日を決める
…タスクの開始日（取り組む日時）を決めます。期限とは別で「いつやるか」考えることで、スケジュール管理・時間管理にも役立ちます。- １タスクの開始日の決定に３～15秒、50個のタスクで150秒（2.5分）～750秒（12.5分）かかります。
- 進捗の確認
…タスクの進捗を確認して、必要に応じて今後の予定を変更・調整します。自分に合うタイミング（私の場合は昼一・夕方15時の２回）で行うと良いです。「見積時間」「実績時間」「それらの合計」も可視化できていると考えやすいです。- １回の進捗確認に１分～15分、１日２回だと２分～30分かかります。
これらのタスク管理を行うと１日にかかる時間は、最低限２つで１日9.1～50分・全て６つで18.3～128.3分となります。これだけの時間がかかるため、タスク管理はやらずに直接成果をあげる業務に取り組んだほうが生産性が高い！と判断されることがあります。
デメリットを軽減するには「タスク管理に慣れる」「タスク管理ツールを使う」ことで、タスク管理作業にかける時間を削減することが重要です。
タスク管理で時間を記録することで、かかる時間・削減できた時間を把握できて、限られた時間でどの業務を終えることができるか現実的な見込みを立てれるようになります。
タスク管理は恥ずかしい
仕事中にタスク管理を行っていることを他人に知られる・見られることが恥ずかしく、実践が難しい場合があります。自身の努力や工夫を見られたくない・仕事ができないと思われたくないという感情がタスク管理を妨げる要因になり、効率が下がり生産性が低下する可能性が高いです。そのためタスク管理をしやすい環境を見つけることが重要です。
仕事中にタスク管理を行うことで「努力を見られたくない」「タスク管理という表現が気に入らない」「仕事ができないと思われる」といった感情が生じて、タスク管理しづらい場合があります。
具体的に解説します。
- 努力を見られたくない
…自身の仕事の工夫を他人に見せたくない、恥ずかしさを感じます。 - 仕事ができないと思われたくない
…タスク管理している＝仕事ができない、と思われることを避けたい。 - 「タスク管理」という表現が恥ずかしい
…「タスク管理」という言葉が横文字で、使うことを恥ずかしく思います。
このようにタスク管理を恥ずかしいと感じると、実践が難しくなりタスク管理のメリットを受けられません。
解決策としては「他人に見られない手法（手帳・ツール）を利用する」「タスク管理以外の表現（例：今日の予定 など）を用いる」など、タスク管理を実践しやすい環境を整える必要があります。
タスク管理をやりすぎる
タスク管理を始めると過度に時間をかけすぎてしまうことがあります。様々な側面で管理できるという嬉しさから無駄な作業が増え、他の業務時間を圧迫してしまいます。そのため、自己管理が必要不可欠です。
タスク管理は正解がないため、様々な見方（時間・タスクの種類・期限・プロジェクト・依頼者など）が可能です。例えば以下のような方法があります。
- スケジュール管理
…タスクに「開始日」を設定して、スケジュールを管理する。 - 時間管理
…タスクに「見積時間」「実績時間」「削減時間」「合計時間」を記録して、１日のタスク時間を管理する。 - プロジェクト管理
…タスクがどのプロジェクトに属するかを管理し、重要なプロジェクトに優先的に取り組む - カテゴリ分け
…タスクに「カテゴリ」を設定する。（例：「電話」「メール」「本業」「副業」など） - 進捗管理
…チーム利用の場合は「担当者」「進捗」を設定して進捗を管理する。 - 想定売上
…プロジェクトの「想定売上」を設定し、優先順位付けに活用する。
これらの追加機能をすべて活用しようとすると時間を多く費やし、結局は使いこなせずに時間を浪費してしまい、他の業務時間を圧迫して生産性が下がる可能性があります。
デメリットを軽減するには、そもそもタスク管理は手段であることを意識し、今必要な最低限の機能から始めてタスク管理にかける時間を制限し、１つずつ必要な機能を追加することが重要です。
自分に合うタスク管理方法を見つけるまで負担がかかる
タスク管理の方法は万人に共通の正解がなく、自分に合った方法を見つけるまで苦労します。場合によってはタスク管理を挫折する原因にもなります。そのため、テンプレートなどを利用してなるべく簡単に乗り越える必要があります。
タスク管理の方法には正解がなく、職務経験の長さや環境の変化によって適切な手法も変わります。また体系化が難しく、最終的には自己判断が求められ、試行錯誤に時間と労力がかかります。
具体的に自分に合ったタスク管理方法を見つけるまでの課題をご紹介します。
- 適切な手法を選ぶ
…「アナログ」「デジタル」「ハイブリッド」から使いやすい手法を選択します。おすすめは作業効率が向上する「デジタル」で、タスク管理ツールを活用します。
≫参照：タスク管理の手法３つ - ツールを選ぶ
…使いやすいタスク管理ツールを選択します。「機能」「使いやすさ」「安心感」などを考慮して選びます。 - タスク管理方法を見つける
…自分に合ったタスク管理方法を見つけます。ツールによってはテンプレートが用意されている場合もありますが、たいていの場合は自分自身で見出す必要があります。 - 環境変化に応じて見直す
…職務経験の長さ・役職の変化に合わせて、適切なタスク管理方法を見直します。その際には「適切な手法を選ぶ」「ツールの変更」「タスク管理方法の改善」を行います。
これらのステップで適切なタスク管理方法を見つけますが、その過程には時間と労力がかかります。そのためタスク管理を挫折してしまい、仕事で成果をあげる環境を作れずに悩みが深刻化するケースがあります。
そのため、できるだけ手順を簡素化することが重要です。具体的には、３つの手法（アナログ・デジタル・半デジ半アナ）から長く使える高機能なタスク管理ツールを選び、自分に必要最低限の機能から始めると良いです。
ストレスが増える
タスク管理を実践すると達成感によるストレス軽減のメリットもありますが、反対に終えれなかったタスク・増加するタスクにストレスを感じることがあります。この状態が続くとタスク管理が難しくなり、仕事で抜け漏れが生じて生産性が低下する恐れがあります。そのため余裕を持った予定を立ててストレスを軽減する工夫が必要です。
タスク管理自体がストレスの原因になることもあります。具体例をご紹介します。
- 管理作業が煩雑
…タスク管理にはリスト化・優先順位付け・スケジュール化・調整・完了などの作業が必要で、これらに時間と労力を費やすことで他の業務時間が減り、ストレスに感じることがあります。 - 予定通りにタスクを完了できない
…予定通りにタスクを終わらせることができず、未完了の状態が続くことでストレスに感じます。 - タスクの量が増える
…仕事でタスクが無くなることはなく、成果をあげるにつれて新たなタスクが増えていきます。なくならないタスクにストレスを感じる場合があります。 - 予定外のタスクが入る
…急な電話・メール・クレームなどの突発的なタスクが入り、予定したタスクをこなすことが難しくなり、それがストレスの原因となることがあります。
これらの要因により、ストレスがたまるとタスク管理が続けることが難しくなり、仕事で抜け漏れが生じて、生産性が低下する可能性があります。
ストレスを軽減するには、現実的かつ余裕を持った目標を設定し、適度なタスク管理を行うことが重要です。
創造性が低下する
タスク管理に過度に頼ると、創造性が低下する可能性があります。リスト化したタスクにのみ集中することで、自由な発想が制限されて創造性が低下し、生産性が低下するリスクがあります。創造性を生み出すタスクを意識的に組み込むことで、創造性を維持したタスク管理を行うことが重要です。
タスク管理は業務を整理する上で役立ちますが、リスト化したタスクや事前に立てた計画に固執しすぎる傾向があります。可視化したタスクから今日やるタスクを選んで取り組む方が簡単だからです。
やりがちなタスク管理方法をご紹介します。
- リストからの選択に限定する
…タスクは「リスト化」されたものがやるべき業務の全て、という考えが前提にあり、他の選択肢を考慮しません。 - メモ通りの手順でしか実行しない
…タスク作成時に決めた手順だけにこだわり、他の革新的な方法を探しません。
これらの方法は一定のメリットがありますが、さらなる生産性向上やイノベーションを妨げる可能性があります。
創造性の低下を防ぐには、創造力を発揮できるタスク（準備・新規開拓の準備・新たなアイデアの発想など）を意図的に組み込むと良いです。
単純な作業が優先されがち
タスク管理を実践すると重要な業務よりも単純な作業が優先されることがあります。特に超初心者に起こりやすいです。重要な業務ほど複雑で難しく取り組むことをためらいがちな反面、単純作業はすぐに着手しやすく、完了した際の達成感も得やすいため、仕事をした気分になれるからです。
ただ実際は成果につながる重要な業務が後回しにされて生産性が低下する場合があり、重要タスクに取り組みやすい工夫が必要です。
例えば以下のような理由で単純作業が優先されます。
- 簡単に取り組める
…タスクの内容が単純で具体的なため、すぐに始めることができます。 - 達成感を得やすい
…単純作業は完了させることが簡単なため、仕事を終えた際の達成感を得やすいです。
単純作業を優先することで、完了したタスクの数が増えて「仕事をした」という充実感を味わうことができます。しかしその結果、重要な業務に取り組む時間が減り、生産性が低下する恐れがあります。
このような問題を解決するためには、重要な業務に取り組みやすい工夫（例：「重要度」「優先順位」「想定売上」を可視化する・タスクを細分化する など）が必要です。
柔軟性が下がる
タスク管理で１日のスケジュールを綿密に立てすぎると、柔軟な対応が難しくなり、突発的な業務に対応しづらくなることがあります。そうなるとかえって生産性が低下し、予定したタスクを完了できないデメリットが生じるため、１日のタスクには余裕時間を取り入れることが重要です。
タスク管理を行い１日のスケジュールを細かく立てると、事前に計画した内容に固執することで突発的な業務に対応できなくなります。
- 計画に固執する
…事前に立てたスケジュールにこだわりすぎることで、突発的な業務に適切に対応できなくなる。 - 効率性を過度に追求する
…効率を追求しすぎるあまり、柔軟な対応が難しい。
柔軟な対応ができないと、二次クレームが起こる・売上の機会を逃す（チャンスロス）可能性があり、それらが生産性の低下につながります。
このようなデメリットを軽減するには、柔軟に対応するための余裕を持つ（例：１日のタスクに余裕時間を設ける など）ことが重要です。
対面コミュニケーションが減少する
チームでタスク管理を行うと、対面でのコミュニケーションが減る傾向があります。ツールを利用して進捗・情報共有ができる反面、対面で得られる情報が減ることで生産性に影響する可能性があります。この問題を軽減するためには、意図的に対面コミュニケーションの機会を持つことが大切です。
チームのタスク管理ではツールを使うことが多いですが、ツールを利用することで進捗管理・情報共有がスムーズになる一方で、対面コミュニケーションが減りがちです。以下の理由で対面コミュニケーションが減ることがあります。
- オンラインツールの利用
…タスクの割り当て・進捗の共有などがオンライン上で行われるため、対面でのコミュニケーションが減りがちです。 - リモートワークの増加
…リモートワークの増加により同じ場所に集まる機会が減少し、対面コミュニケーションが減る傾向があります。
対面コミュニケーションが減ると、市場動向・提案方法など無意識に得られる情報が減り、非言語情報（表情・雰囲気）も伝わりにくくなるため、提案材料に欠けたりニュアンスが伝わりにくくて生産性が低下する可能性があります。
デメリットを軽減するには、意図的に対面コミュニケーションの機会を設ける（例：定期的なオンラインミーティング・事務所での交流 など）ことが大切です。
以上のデメリットがあります。それぞれ対策を実施して軽減させることで、メリットを最大限にいかしましょう。
タスク管理が苦手な人の特徴
タスク管理が苦手な人は、自分自身に不安を感じていることが一般的です。以下にその特徴をご紹介します。上手い人と比べると、少しの工夫で改善できることもあるので、まずは問題の原因を把握することが大切です。
- タスク管理の経験が少ない
…十分なタスク管理の経験がなく、自分に合う最適な方法が見つかっていないことがあります。 - 「うまくできない」と不安を感じている
…タスク管理を試みているけど、適切な方法が見つかっていない段階です。ツールを使うなど工夫をすると解消できることがあります。 - タスクを分解することが苦手
…発生したタスクに対応するのは得意ですが、逆算して手順を分解することが苦手です。 - 優先順位づけが難しい
…個々のタスクには対処しやすいが、何からやるべきか（やらないか）の判断が難しく優先順位をつけることが難しいです。 - 計画性がない
…発生したタスクには取り組めて柔軟性はあるものの、日々の業務の計画を立てていないことがあります。 - 細かな単純作業を嫌う
…タスク管理で必要な「リスト作成」「優先順位づけ」「期限設定」など細かな単純作業が苦手であることが、タスク管理の難しさの一因となっています。 - 見落としや期限切れが多い
…依頼された業務を忘れたり、期限が過ぎてから指摘されることがあります。何をいつまでに行うべきか管理できていない状況です。 - 集中力が不足している
…１つのタスクに対する集中力が低く、途中で発生したタスクにすぐ取りかかってしまうため、複数の作業を同時に行いがちです。
これらの特徴を持つ人は、タスク管理の重要性を理解していたとしても実践するのが難しい状況にあります。一方で柔軟性には優れる特徴もあり、自身に合ったタスク管理方法を見つけることが重要です。
タスク管理のメリット
タスク管理を実践することで得られるメリットは以下の通りです。業務を効率的かつ効果的に進めて、成果をあげるための環境を整えることができます。
- 業務を思い出す時間と労力が減る
- 仕事の抜け漏れやミスを防止できる
- 時間を効率的に使い、効果の高い業務に重点を置ける
- 進捗状況を一目で把握できる
- １日のスケジュールを立てやすくなる
- モチベーションがあがる
- 業務量が増えても挫折しない
これらのメリットがあり、成果を出したいビジネスパーソンは必ずタスク管理を実践すべきです。
タスク管理のやり方21ステップ
タスク管理の手順を18ステップでご紹介します。この手順で行うと、タスク管理が苦手な方でも成果につながる基本的なタスク管理を実践できます。
すでにタスク管理を実践している方も、これから始める方も、この基本ステップを取り入れて仕事の生産性をあげましょう。
- 目的と目標を設定する
…なぜタスク管理を始めるのか？どのような問題を解決したいのか？を明確にします。 - 管理の範囲を定める
…タスクの抜け漏れ・スケジュール・時間・進捗・プロジェクトなど管理する範囲を決めます。これにより追加する情報の必要性を判断するのに役立ちます。 - 使用するツールを選択する
…「デジタル」「アナログ」「ハイブリッド」の３手法から使いやすいツールを選びます。
| タスク管理の手順 | 初心者 | 中級者 | 上級者 |
|---|---|---|---|
| リスト化する | ● | ● | ● |
| 必要な情報を追加 | ○ | ○ | |
| 担当者を決める （チーム利用時） | ● | ● | ● |
| 優先順位を決める | ● | ● | |
| カテゴリに分ける | ○ | ○ | |
| 開始日（時）を設ける （スケジュール管理） | ○ | ○ | |
| 期限を設定する （スケジュール管理） | ○ | ○ | |
| 見積時間を決める （時間管理） | ○ | ○ | |
| 進捗を設定する （進捗管理） | ○ | ○ | |
| 取り組むタスクを選ぶ | ● | ● | ● |
| 集中できる時間帯に配置する | ● | ● | |
| タスクを実行する | ● | ● | ● |
| 完了タスクにチェックをつける | ● | ● | ● |
| 完了日（時）を記録する （時間管理） | ○ | ||
| 振り返りを行う | ● | ||
| 改善する | ● | ||
| 進捗を確認してタスクを調整する | ● | ● | |
| 次にやるタスクを作成する | ● | ● | ● |
以上がタスク管理の基本ステップです。慣れないうちは必要最低限の項目から始めて徐々に管理する範囲を増やしていくと、無理せずタスク管理が長続きします。
タスク管理を成功させるコツ
タスク管理を成功させるためのコツをご紹介します。
タスク管理のやり方とあわせて参考にすると理解しやすいです。
- タスク管理に時間をかけすぎない
- タスクは一元管理する
- デジタルのタスク管理ツールを活用する
- タスク名は端的かつ具体的に書く
- 複雑なタスクは細分化する
- 必要な情報をテンプレート化する
- まず自分でやるかどうか決める
- 優先順位は数値化する
- 重要度は分解して考える
- 緊急度はあてにしない
- カテゴリは抽出したい目的で決める
- 期限は全てのタスクに設定しない
- リマインダーで通知させる
- 取り組まないタスクを選ぶ
- 大枠に分けて順番（時間帯）を決める
- １度に１つのタスクだけに取り組む
- 作業時間を記録する
- 「定性」と「定量」で振り返る
- 気付いた時点で改善する
- 余裕時間をタスクに入れる
- 全てのタスクを追跡しない
これらのポイントを実践することでタスク管理を効率的に行い、生産性をあげることができます。
おすすめのタスク管理ツール
仕事でタスク管理を実践する際には、ツールの活用がおすすめです。自分に合う適切なツールを選ぶ↗ことで、仕事の抜け漏れを防ぎ、作業効率も高めることができます。また長く使えるツールを選ぶことで、ツールの切替にかかる手間も軽減できます。
タスク管理には３つの手段「アナログ」「デジタル」「半デジ半アナ」がありますが、特に「デジタル」のタスク管理ツールを活用すると、自動化などの機能により作業効率が向上し、リマインダー機能などによって抜け漏れを減らしやすくなります。
91のタスク管理ツールから比較↗して実際に操作した結果から、おすすめのタスク管理ツールを３つご紹介します。
- Notion
…シンプルながら豊富すぎる機能を自由自在に操れ、初心者から上級者まで長く使える。無料利用の範囲が広いのも魅力。
≫参照：Notionの詳細はこちら - Asana
…タスク管理に特化し、誰でも簡単にすぐ使える
≫参照：Asanaの詳細はこちら - Backlog
…日本製で安心感があり、長い歴史を持つツール
≫参照：Backlogの詳細はこちら
| ツール名 | リンク | ダウンロード | 特徴 | 機能 | 料金 | パソコンで 利用可 | スマホで 利用可 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
Notion | 公式HP | PC iPhone Android | ・無料で使える機能数No1 ・高機能かつ、シンプル～応用まで自由自在 ・他業務にも活用できる！ | ・６種のビューが無料 ・設定項目の追加と編集 ・Notion AI など | ・フリー 無料 ・プラス 月1,650円/人～ ・ビジネス 月2,500円/人～ ・エンタープライズ 月3,300円/人～ ※追加：Notion AI 月1,350円/人～ | ◎ | ◎ |
Asana | 公式HP | PC iPhone Android | ・高機能なタスク管理をすぐ使える度No.1 ・タスク・プロジェクト管理に特化された見た目 ・有料プランではタスク・時間をグラフ化可能！ | ・３種のビューが無料 ・豊富な連携ツール | ・Basic 無料 ・Premium 月1,200円/人～ ・Business 月2,700円/人～ ・Enterprise お問い合わせ | ◎ | ◎ |
Backlog | 公式HP |
PC（有料） iPhone Android | ・日本発で歴史も長く、安心感No.１ ・スマホでも操作しやすく、使いやすい！ ・チームで使うとお得な料金体系 | ・２種のビューが無料 ・設定項目はデフォルトで14個 ・タスク数の完了を棒グラフで見れる | ・フリー 無料 ・スターター 月2,821円/スペース～ ・スタンダード 月16,720円/スペース～ ・プレミアム 月28,215/スペース～ ・プラチナ 月78,375/スペース～ | ◎ | ◎ |
これ以外にも様々なタスク管理ツールが存在しますが、このページでおすすめするのは上記３つです。自分に適したタスク管理ツールを選びましょう。
おすすめのタスク管理ツール機能
タスク管理ツールを使う際には、これだけは知っておくべきというおすすめの機能をご紹介します。
デジタル手法を活用することで、記憶に頼らずタスク管理ツールならではの機能を最大限に活かすことができます。私自身が実際に業務で利用しているものも含めて、以下でご紹介します。
- タスクテンプレート
…類似タスクをテンプレート化して、タスクの細分化・留意点などを考える手間を省けます。 - 繰り返し
…定期的なタスクを自動で作成できます。これにより、タスク作成の手間・抜け漏れを減らすことができます。 - リマインダー
…必ず忘れてはならないタスクにリマインダーを設定することで、パソコン・モバイルに通知を受け取り、抜け漏れのリスクを軽減できます。「期限」や「開始日」など日時情報に基づいて設定できます。 - タグ付け
…タスクに様々なタグをつけることができます。例えば「タスクカテゴリ」（TEL・メール・商談など）・「案件」（A案件・B案件など）・「タスク分類」（新規・既存・準備など）などを設定すると「優先順位」「重要度」の指標としても利用できます。 - フィルター
…タスク情報をフィルター表示できます。「期限」「案件」「タスクカテゴリ」など見たい軸でタスクを抽出できます。 - ソート
…タスクを並び替えることができます。「タスクカテゴリ」・「期限」など、表示方法を設定できます。 - カレンダー
…カレンダー形式でタスクを表示します。「フィルター」と併用すると、特定のタスク（例えば商談・会議など）だけを表示でき、他人が関わる予定のみを表示することもできます。 - 自動化
…タスク情報を自動で変更できます。例えば「ある動作」が発生したときに「この動作」を自動で行う（「完了」したときに「終了日時」を現時刻に設定する など）ことで作業効率があがります。 - AI
…AI機能が搭載されたツールもあります。これにより「タスクの概要」「カテゴリの自動設定」などが簡単に行えます。
これらの機能を含むタスク管理ツールを利用することをおすすめします。ただし実際に利用する際には、必要に応じて１つずつ機能を追加していくことで、挫折せずに使えます。
タスク管理の３つの手法
タスク管理には主に３つの手法「デジタル」「アナログ」「ハイブリッド」があります。
おすすめは「デジタル」ですが、ご自身の環境に応じて使いやすい手法を選びましょう。
- デジタル
…タスク管理ツールなどのITツールを活用する方法です。クラウド上にメモを保存し、様々なデバイスでアクセスできるため場所を選ばずにタスクを管理できます。ただ操作感に慣れない・不安を感じるというケースもあります。- 利用環境（「ブラウザ」か「アプリ」か）・デバイス（「パソコン」か「モバイル」か）・含まれる機能などを考慮して選びましょう。
- アナログ
…手帳・メモ帳・付箋を使ってタスクを管理する方法です。誰でも手軽に始められる方法ですが、複雑な管理が難しい・持ち歩かないと確認できないという汎用性の低さがデメリットです。- サイズ感・使い方を考慮して選びましょう。
- ハイブリッド
…デジタルとアナログの良いところを組み合わせた方法です。手書きした内容をデータ化して管理することで、安心感と汎用性の両方を兼ね備えていますが、手間がかかる点がデメリットです。- 手書き対応のアプリを使う・手書きメモをデータ化するかを選択できます。
ご自身の勤務環境や利用シーンにあわせて、使いやすい手段を選びましょう。
私のおすすめは「デジタル」＝タスク管理ツールです。生産性と業務効率が大幅にあがります。
タスク管理で働きやすい環境づくり！
このページでは仕事でタスク管理するデメリットと、その原因および解決策について解説しました。
タスク管理のメリットを最大限に活かして仕事で成果を上げるためには、デメリットによる弊害を最小限に抑えることが重要です。
改めて概要をおさらいします。
- タスク管理の作業に時間がかかる
- タスク管理は恥ずかしい
- タスク管理をやりすぎる
- 自分に合うタスク管理方法を見つけるまで負担がかかる
- ストレスが増える可能性がある
- 創造力が低下する
- 単純作業が優先されがち
- 柔軟性が下がる
- 対面コミュニケーションが減少する
タスク管理は可能な限りデジタルツールを使うことをおすすめします。ツールを使うと作業効率があがり、さらに成果をあげやすい環境が整います。
またタスク管理は自分に合う機能を選び、時間の記録と振り返りも行うことで、業務改善につなげることができます。
タスク管理を通じて、より働きやすい環境を作りましょう！
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