皆さんは、業務を始める前に決まって取り組むことはありますか?
「段取り8分(準備が8割)」「備えあれば憂いなし」という格言がある通り、業務を効率的に進めて成果を出すには事前の準備が必要不可欠です。
「すでに業務の準備なんかやってるよ」そう思われるかたも、少しだけ手を止めて考えてみましょう。
準備作業に余計な時間を費やしていませんか?
確かに業務の準備を行うことで得られるメリットは大きいです。しかし同時に、業務の準備に時間やエネルギーを浪費していないでしょうか?
少しでも思い当たる、詳しく知りたいかたに向けて
- 業務の準備を行うメリット
- 業務の準備に効率化が必要な理由
- 業務の準備を効率的に行う方法
をお伝えします。
結論は3つ『内容の固定化』『作業の簡素化』『ツールを活用』することで、効率的に業務の準備を行うことができます。
おすすめのタスク管理ツールを徹底比較した記事はこちらです。
この記事を書いた人
●法人営業経験|10年以上 ※継続中
●業務改善マニア|1分1秒を無駄にしない
●実績|2時間の作業を2分で終えれる仕組みづくり
この記事を通して実現できること
- 日中の業務がスムーズにすすむ|モチベーションがあがる
- 仕事の成果をあげやすい|昇給昇進につながる
- 残業が減り余暇時間が確保できる|趣味や副業に時間を使える
業務の準備とは|日中の仕事を効率化させる準備作業
業務の準備とは
その日(または翌日)に取り組む業務をスムーズで効率的な時間にするために、仕事に取り組む前に行っておく準備作業
をさします。
- 少しでも得意先と電話して提案を行ったほうが良いんじゃないの?売上にも繋がるし。
- 準備作業こそ時間の無駄じゃない?
と思われるかたもいるかもしれません。確かに、業務の準備は目立たない作業ですし、準備しなくても業務に支障はなく1日を終えることができます。
ただ準備を行うことで、仕事の成果につながったり皆さん自身も働きやすくなるなど多くのメリットがあり、準備作業自体もできるだけ時間をかけずに効率的に行うこともできます。
時間もかけずにメリットがあるなら、取り組んで損はないですね!
業務の準備でやるべきことは、以下の通りです。
スケジュール管理
- to do/やることリストの作成
- 所要時間の設定
- 期限を決める
- 優先(劣後)順位付け
- 当日やることの選定
- 当日やることの順番付け
- 休憩のルール化
働く環境の整備
- 働く場所の選択
- 移動方法の選択
- 商談/会議へ参加方法の選択
- デスク/パソコンの整理整頓
業務の準備を行うメリット|仕事の成果と自分のため
業務の準備を行うメリットは
- 業務の効率が良くなる|成果を出しやすく、昇給・昇進につながる
- 俯瞰して考える練習になる|スキルアップにもつながる
- 自己肯定感があがる|自己評価ができて心に余裕を持てる
ことです。
仕事の成果だけでなく、スキルアップや精神的にも好影響なので良いですね。
業務の効率が良くなる
まず、業務時間中に何をすべきかを思い出して都度考える必要がなくなり、時間を有効活用できます。
思い出す作業は脳のエネルギーも消費するため、事前に時間を設けてまとめて準備を行うほうが、省エネになります。
業務時間中、エネルギーは成果を出す活動に集中させましょう。
確かに準備をしておかないと、業務中に『何をやればいいんだっけ…』と手が止まることもありますもんね。
また重要度が高いけど緊急性が低い、つい後回しにしがちな作業にも意識的に取り組むことができます。
これは、事前に俯瞰して考えることで、作業の優先順位について適切な判断を下せることにつながります。
さらに、次に同じ作業を行うときに要する時間を正確に見積もれるようになり、時間の使い方もますます上手になります。
俯瞰して考える練習になる
抱えている業務を羅列して優先順位をつけて判断していくという過程で、物事を俯瞰して考える力が養われます。
日中はどうしても目先の業務に集中するあまり
- 優先度が高くない作業に時間をかける
- 重要ではないが緊急な業務を優先させてしまい、仕事に取り組んだ感を求めてしまう
ことがあると思います。
準備の時間を持つことで、目先の業務に取り組む自分から1歩ひいて、業務に対してより広い視野で考えることができます。
上司になったつもりで自身を客観視する、というイメージでも良いですね。
まだ部下をもっていないかたも、自分自身を部下に見立てて業務に取り組むことで、昇進したときの心構えにもなるでしょう。
こうした経験を積んでおくことで、スキルアップにもつながります。
自己肯定感があがる
自身で決めたことをどのくらいの時間をかけて終えれたか、反対に終えれなかったか、記録と結果の振り返りを通じて自省を行うことができます。
これは誰に評価されるわけでもなく、皆さんのなかで完結する自己評価なので、良い面も悪い面もありのままに感じることができます。
その過程を通じて、自身の足りていないことやできていることを認識でき、自己肯定感があがります。
また、やるべき業務が可視化されることで、安心感を持って落ち着いて業務に取り組むことができます。
自己肯定感があがると、目の前の業務に集中でき、結果として業務の成果にも繋がります。
自身の振り返りは普段なかなかできないので、仕事準備とあわせて行えると一石二鳥ですね。
業務の準備にも効率化が必要な理由|非効率さも生まれる
それは、業務の準備に時間をかけすぎることで、本来の業務にかける時間が少なくなるためです。
業務の準備にはメリットが多い反面、その作業には終わりがなくどこまでも時間をかけることができます。
- どこまで準備するのが最適か
- 何か見落としていることはないか
- もっと良いプランがあるはずだ!
そんなことを考えながら『完璧な』準備をしていると、1時間以上経過していたということもざらにあります。
これは業務の準備が目的となってしまい、手段と目的が入れ替わっているといえます。
私は、今でも気を抜けば準備に1時間以上を費やしてしまうこともあります。
そこで、『業務の準備』にも『改善』の観点を取り入れると良いでしょう。
【実例】過去の私|だから今がある
昔の私は
- 優先順位がなく、手当たり次第に業務に取り組む
- サブ業務に必要以上の時間をかけ、重要な案件を後回しにしている
- デスクやパソコンファイルはまとまりがなく散らかっている
と準備すら行っておらず、今思えば非効率的な働き方をしていたなと感じます。
当時は営業職に務めたて・未経験で、業務を覚える/慣れる/こなすことで精いっぱいでした。下積み経験があったからこそ、今の業務改善につながっているともいえます。
今では
- 優先順位にもとづいて業務に取り組み、重要な案件にも手が回る
- すべての業務に所要時間を設定したうえで取り組み、時間を無駄にしない
- 効率の良い仕事ができる環境をつくり、業務がはかどる
と効率的な準備を取り入れることで、業務がスムーズに回っています。
今では日々のルーティンとなっており、準備してから業務に取り組まないと体がムズムズして気持ち悪く感じてしまいます。
毎日行う作業だからこそ、効率化させたいポイントですね!
業務改善の基礎知識
さて具体的な方法のまえに、業務改善の基礎知識についてお伝えします。
業務改善とは、業務の課題を見つけて成果をあげやすく環境を変化させることです。
社会で必要とされる背景の1つに『人手不足』がありますが、企業や皆さん個人にとっても成果につながり働きやすくなるというメリットがあります。
業務改善は
- 個人で取り組む または 組織/チームで取り組む
- 無料でできる範囲で取り組む または 有料で外部のサービス/協力を得て取り組む
に分けることができます。
必要な状況に応じて日常業務に取り入れることができますが、誰でも簡単に始める方法は、個人で無料でできることから取り組むことです。
さらに高い効果を得たい場合は、有料サービスを活用することをオススメします。無料で始めれるものも多いので、まずは皆さんにあった方法/サービスを見つけて試してみると良いでしょう。
個人だと手の届く範囲から取り組めるので、導入しやすいですね。
詳細はまとめ記事もあわせてご参照ください。
業務の準備を効率的に行う方法
ポイントは
- 内容を固定化する
- 作業を簡素化する
- いつでも、どこでも見れる媒体/サービスを活用する
ことです。
この3つに気を付けるだけで、時間をかけずに効果的な準備を行うことができ、日中の業務時間で成果もあげやすくなります。
内容を固定化する
業務の準備で発生する無駄は、準備内容の大枠を固定化させることで改善できます。
無駄が発生する大きな要因は、その都度必要な準備の枠組みを1から考えることです。そのように都度準備していると
- 時間がかかる
- 的を得ない準備をしてしまう
- 必要な準備ができていない
というような無駄がでてきます。
準備作業自体が無駄になるわけではありませんが、まだ改善できる余地がありそうですね。
準備する内容(項目)は業務ごとに異なりますが、その大枠は固定化してフォーマットとして使うことができます。
そうすることで
- 必要以上の時間をかけずに準備でき、本来の業務に時間をあてれる
- 抜けや漏れがなく準備内容を決めることができ、日中の業務がはかどる
- 大枠を考える手間が省け、労力が減る
ため、時間をかけずに効果的な準備作業を楽に行うことができます。
具体的な方法
内容の大枠は
- 準備で繰り返し考えている内容を挙げる|例)Aさん見積送付0.5時間で2/10までに
- その内容の概要を考える|例)人、内容、時間、期限
- それをフォーマットとして記録する|例)to do/やることリスト:人、内容、時間…
という手順で決めます。
例えば、このように準備内容を固定化します。
to do/やることリスト | 誰に、何をやる(一言)、その詳細(必要な範囲で)、期限、所要時間 など |
所要時間の設定 | 記録を取る、前回実施時の時間を参照 |
優先(劣後)順位付け | 優先順に ・緊急→重要→他 ・売上ダウンの軽減→新規獲得 など |
業務を行う場所 | カフェ使用:1時間以上の空き時間、 |
デスク/パソコン整理整頓 | 整理する場所、頻度、かける時間、スケジュール化 など |
作業を簡素化する
次に、準備作業の工程自体を簡素化することで、業務準備の無駄を改善できます。
業務準備の『記録する』という作業そのものに必要以上の労力を費やしていると
- 時間がかかる|本来の業務時間が減り、成果をあげづらい
- 疲労がたまる|日中のパフォーマンスが落ちる
と本来の業務に悪影響を及ぼします。
本来の業務は営業活動なので、悪影響を及ぼすことは避けたいですね。
そのため、操作しやすい外部サービスやアプリなどを活用することで、記録作業自体を簡素化できます。
具体的な方法
作業の簡素化は
- 準備で行っている作業を挙げる|例)メモ帳にやることを羅列、パソコンファイルの整理整頓
- 作業を簡素化するアイデアを挙げる|例)リスト化に最適なメモ帳、ソフトを使う
- アイデアを実行する|例)メモ帳を買いかえる、ソフトをダウンロードして使う
という手順で行います。
例えば、このように作業内容を簡素化します。
to do/やることリスト | リスト化に適したメモ帳に買いかえる、ソフトを活用 など |
所要時間の設定 | 記録しやすいメモ帳、作業を記録するソフトを活用記録を取る など |
優先(劣後)順位付け | リスト化した内容を動かせる付箋を使用、順位付けできるソフトを活用 など |
デスク/パソコン整理整頓 | 整理整頓アイテムを使用、パソコンの自動整理整頓ソフトを使用 など |
いつでも、どこでも見れる媒体/サービスを活用する
最後に、せっかく準備したのに
- その内容を事務所に戻らないと見れない
- 手帳やスマートフォンを忘れてしまい、内容の確認や追記ができない
と実際の業務で活用できないと、せっかくの準備作業自体が無駄な時間となってしまいます。
そのため、いつでもどこでも見れる媒体/サービスを使うことで、日中は常に業務を滞りなく進めれるような環境を設定しておくことが大切です。
例えば、このような媒体/サービスを選択します。
- デバイス連携させたスマートフォン/タブレット端末
- ソフトやアプリを導入する
まとめ|定期的に見直そう
ご紹介してきたポイントを業務の準備に当てはめるだけで、効率的/効果的に準備を行うことができます。
またこれらを定期的に見直すことで、都度変化する業務環境に応じて、さらに使いやすい内容に改善することができます。
最後に、6か月後~1年後のスケジュールに『業務の準備|見直す』を設定しておきましょう。
このページのURLもあわせて記載しておくと、探す・思い出す手間が省けますね!
業務の準備を効率的に行い、昨日よりも少しだけ、今日の仕事を働きやすく変えていきましょう!きっと1年後には、仕事の成果も皆さんの私生活も、今と大きく変わっているでしょう。
皆さんの暮らしが今よりもさらに豊かになっていくことを願っています。
コメント