皆さんは普段どのようにスケジュール/タスクを管理していますか?
この記事では、営業職の皆さんがスケジュール/タスク管理を効果的かつ時間をかけずに個人で始めれる方法をお伝えします。
結論は
- タスク管理ツールを活用して
- 決めた手順に沿って
- まず始める/継続する
です。具体例も挙げてご紹介します。
先におすすめタスク管理ツールを知りたいかたは、こちらをご覧ください。
タスク管理ツールを活用して効率的にスケジュールを管理する
効率的にスケジュール/タスク管理を行うためには、外部サービスの活用がおすすめです。それは
- 視認性があがり、一目でわかりやすい
- 操作性に優れ、スケジュール管理の作業自体の時間を削減できる
ためです。
これまで使用してきた経験も踏まえてお伝えすると、以下がおすすめです。
おすすめサービス | サイト | 無料で始めれる | 機能の豊富さ |
---|---|---|---|
Google カレンダー | 公式サイト | ◎ | ○ |
Google ToDo | 公式サイト | ◎ | △ |
asana | 公式サイト | ○ | ○ |
backlog | 公式サイト | ○ | ◎ |
どのサービスもアカウント登録が必要です。今使っているメールアドレスで登録しましょう。
他のおすすめタスク管理ツールと徹底比較した記事も参考に、皆さんに合ったツールを選んでください。
スケジュール・タスク管理を成功させる手順
スケジュール/タスク管理を成功させるには、以下の手順を実践することが重要です。
① todo/やることリストの作成
目的
皆さんの今の業務状況(どんな業務をどれだけ抱えているか)を俯瞰して捉えます。
ポイント
リストを作成する時に、内容の大まかな枠組みを決めておきましょう。その内容は例えば下記の通りです。
- 何をするか
- 誰に
- どのくらいの時間で(所要時間の設定)(※)
- いつやるか
- いつまでに(期限の設定)
- (※)はあとの手順でも取り上げます。
あらかじめ決めた大枠に沿うだけで、抜け漏れなく時間もかけずにリストが作成できます。
手順
todo/やることを羅列します。
例えば
- 何も見ずに思い浮かぶこと(→これが大体優先度が高いです)
- 昨日のリストでやり残したこと
- 次を確認して思い浮かぶこと
- 昨日のメモ
- 昨日のメール
- 昨日のTEL
- カレンダー/スケジュール
まずは一旦全てのタスクを可視化できる状態にします。
私のリストは細かなやりたいことも含めて、現在100項目以上あります。さすがにこれを1度に全部は実行できないので、優先順位をつけて対応します。
② 優先(劣後)順位付け
目的
今日やる(やらない)ことを決めます。
ポイント
優先(劣後)順位付けには、重要×緊急のマトリクスで考える方法があります。
慣れるまではこの表を見ながら順位付けすると良いですね。
優先すべきは「重要」案件です。(①②)
特に「緊急でない」けど「重要」な案件(②)が後回しになりがちなので、意識的に取り組みたいです。
反対に「緊急」だけど「重要でない」案件(③)の必要性を見極めて、劣後順位をつけることが必要でしょう。
ポイント2
今日やらないことのうち
- 小さな空き時間にできること
- 時間に余裕を持てたら取り組むこと
を設定しておくと良いでしょう。
野球でいう「2軍」のようなものですね。
例えば
- 数分間の電話
- メール確認 など
- 明日やるはずだった業務
- 次に優先順位の高い業務 など
手順
今日やるべきことを決めます。
同時に今日やらないことを決めて、その項目には「いつやるか」「いつまでにやるか」を決めておきましょう。
営業職はやることが多く、項目も膨大になりがちです。やるべきことを決めると同時に、「今日やらないこと」(劣後順位)を決める、という考え方も大切です。
③ 所要時間の設定
目的
今日やることにどれだけの時間がかかるか、チェックします。
ポイント
所要時間の単位は、大きすぎず小さすぎず、オススメは10~20分くらいです。
- 時間の単位が大きすぎると、精度が下がり時間を有意義に使いづらい。
- 小さすぎると、タスク管理自体が煩雑で手間になりがち。
私は15分単位で区切って、見込みの所要時間を設定しています。
手順
それぞれの業務にかかる見込み時間を設定します。
始めは見込み時間の設定に悩みますが、実施→記録 のPDCAを回すことで精度があがります。
まずは目標時間でも良いので、時間を設定することから始めましょう。
時間を設定することで
- 無駄に時間をかけて作業に没頭することがなくなり
- 他の重要な案件にかける時間とのバランスが取れ
- 業務の全体最適をはかる
ことができます。
④ 時間が合うように調整する
目的
日中にやるべき業務を終えれるよう調整します。
ポイント
日中の業務時間には余裕を見ておきましょう。
営業職の業務の特徴として、突発的な業務が発生しがちなので、スケジュールに余裕がないと1日にやるべきことが終えれません。
他の人に迷惑がかかり、成果にも悪影響し、自己肯定感も下がって良いことがありません。
例えば
日中の時間配分が外出4時間、内勤4時間だとすると、内勤4時間のうち1~2時間はフリー時間として何も予定を作らない枠を事前に設けておきます。
そうすることで、突発的な業務にも対応できます。
またやるべきことを終えたうえで余裕時間が残っていると、次に優先される業務に取り組んだり、翌日の準備に取り組んだりとさらに余裕を生むことができます。
達成感もあり、自己肯定感も高まるため、好循環が生まれます。
手順
1日の作業時間を確認します。
次に
今日中にやるべき業務がその作業時間内に終えれるか確認します。
時間内に収まっている場合 → 次の手順へ進みましょう。
時間内に収まっていない場合 → 2.優先順位付け~3.所要時間の設定 に戻ります。
- 今日やらなくて良い作業はあるか?
- 所要時間を短縮できる作業はあるか?
を精査します。
⑤ 今日やることの順番決め
目的
業務ごとに効率良く行える時間帯を選びます。
ポイント
時間帯別に大まかなイメージを決めておきます。例えば
- 午前中はアウトプット(頭を使う、集中すべき業務)
- 午後は単純作業、インプット(頭を使わなくても行える業務)
に分けると、エネルギーを効率的に活用できます。
手順
今日取り組む業務の順番を決めます。
作業ごとに効率良く行える時間帯や順番があります。
例えば
- 提案資料の作成など頭を使う作業はなるべく午前中、特に早い時間で集中して行う
- ある業務を終えないと次へ進めない業務は順番を意識して取り組む
- お客様と連絡が取りやすい時間帯を考慮して時間帯を選ぶ
というように決めます。
スケジュール/タスク管理とは
1日の仕事時間の中から、取り組むべき業務の優先順位や作業時間および締切りなどを決めて、予定通りに実行することです。
それにより、業務の抜け漏れを発生させにくく、円滑で効果的な仕事時間を持つことができます。
参照:タスク管理とは↗
要は、成果をあげるために適切に動けるよう、ちゃんと準備してからやろうってことですね。
取り組むべき業務を決める
取り組むべき業務を一覧にして可視化することで、皆さん自身の抱える業務を俯瞰して捉えることができ、業務の抜け漏れが減ります。
反対に重要な業務を忘れてしまうと
- 成果が出ない
- 信頼も失う
- 余計な時間がかかり残業が増える
と悪影響ばかりです。
場当たり的に目の前の業務から取り組むと、抱えている業務が何か、どれから優先的に取り組むべきかが分からないんですね。
そのため、取り組むべき業務を事前に決めておくことが重要です。例えば
- 業務をリスト化する
- 作業時間と締切りを設定する
- 優先順位をつける
などの手順で行います。
無意識にこれを実行できている人は、めちゃくちゃすごいですね!
ただ人によっては
そんなことに時間をかけなくても、仕事で成果が出てるよ!
という人もいると思います。
しかしいつでも完璧で絶対に抜け漏れなんかしない、という人はまずいないでしょう。
だから
どんな時でもなるべく抜け漏れが起きないように、スケジュール/タスク管理をして工夫することが大切
ということですね。
『弘法にも筆の誤り』という言葉があるように、過信は禁物ですね。人間は忘れる生き物ですから。
業務にかける時間を配分する
それぞれの業務にかける時間をあらかじめ決めておくことで、業務効率をあげることができます。があがり重要な業務に取り組む時間を意識的に持つことができます。
反対に時間配分を行わず業務に取り組むと
- 優先度が低い業務に必要以上の時間をかける
- 重要だけど緊急でない業務が後回しになる
- 予定外の業務が発生したとき、調整に時間がかかる
と業務に無駄が発生してしまいます。
そのため
- 1日で使える業務時間を確認する
- 今日やるべき業務の見込み所要時間を設定する
- 終えた業務にかかった時間を記録して、時間の精度をあげる
などの手順で、時間を有効活用していきましょう。
1日の業務時間は限られていますので、その中でどれだけ効率的に時間を使えるかが重要です。
『時間に使われる』のではなく、『時間を使う側』でコントロールしたいですね。
予定通りに実行する
やるべき業務と時間配分を決めたら、あとは予定通りに実行するだけです。
目の前の業務をこなすことに集中できて
- 成果をあげやすい
- 自己満足度も高まる
- スキルアップにつながる
と好循環が生まれます。
都度何をやるか考える必要がなくなるので、どんどん仕事をこなしましょう!
『管理』の意味
『管理』の意味を調べると
1 ある規準などから外れないよう、全体を統制すること。
2 事が円滑に運ぶよう、事務を処理し、設備などを保存維持していくこと。
3 法律上、財産や施設などの現状を維持し、また、その目的にそった範囲内で利用・改良などをはかること。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E7%AE%A1%E7%90%86/
とあります。これを『営業職のスケジュール』に置き換えると
売上・利益を得るために必要な業務(短期~長期の意味)を
優先順位(重要か緊急か)に沿って取り組み
それを継続できるよう確認と改善を続けること
と言えます。
これぞ『PDCA』ですね。
営業職におけるスケジュール管理の特徴
営業職の業務ではやることが多い、突発的な業務が発生しがち、終わりがないことが特徴です。
そのため『時間からスタート』することが必要不可欠です。
そのことを踏まえてスケジュール/タスク管理を行うと、より効果的です。
『時間からスタート』はピーター・F・ドラッカーの言葉ですね。
やることが多い → 優先(劣後)順位付け
営業職の業務はとても多種多様でやることが多いので、優先(劣後)順位付けが重要です。
取り扱う業務は
- お客様と商談
- 電話で状況確認
- 提案資料や見積作成などの事務作業
- 社内資料作成
- 他部署との調整/連携
- 社内での会議
など、所属する組織や業界によっても異なりますが、多種多様です。
『光陰矢の如し』 これだけの業務があると、すぐに時間が過ぎていきますよね。
そのため
どの業務から取り組むか(優先順位)
または取り組まないか(劣後順位) を決めること
がとても大切です。
突発的な業務が発生しがち → 時間に余裕を持つ
また営業職は社外社内ともに対応する必要のある職種のため、日常的に突発的な業務が発生しがちなので、時間に余裕を持つことも重要です。
例えば
- 得意先からのクレーム
- 納期の確認依頼
- 急な見積/資料提出の依頼
- 社内から急な得意先への案内依頼
- 案件の進捗確認
など、予定外の業務は社外社内問わず日常的に発生します。
これを皆さん自身でコントロールすることは不可能ですね。
そのため皆さん自身でできることは、1日の業務時間のなかで
突発的な業務に対応する時間を予防的に設けておく
ことです。
終わりがない → 自己管理
さらに営業職の業務には終わりがないため、自己管理が大切です。
営業職は売上/利益をあげることが主な業務のため、月間や年間の目標金額はあるものの、どこまでいっても終わりはありません。
またそれぞれの業務自体にも終わりがないものもあります。例えば
- 提案資料
- 見積書
- 社内の報告資料
これらは形式的には終わりがあるように思えますが、実際はとても曖昧です。
例えば、どれだけ準備して提案資料を作成すれば、お客様に満足してもらえるでしょうか?
50%の作業量でも満足して成約してもらえるかもしれません。
でも120%の作業量でも満足できず成約につながらないかもしれません。
結局は
終わりを自分で決めて取り組むこと、自己管理が必要不可欠
です。
皆さん自身が持っている予算や案件によって判断基準も異なるので、今自分の置かれている環境を踏まえて自己管理することが必要ということです。
だからこそ、『時間からスタート』することが大切で、そのためにスケジュール/タスク管理が必要です。
日中に確保できる時間、1日にやるべき業務、それぞれにかかる時間のバランスを保つことです。
バランスを保つとは、やるべき業務の見込み時間が、日中の作業時間で足りているか、ですね。
営業職がスケジュール・タスク管理を行うメリット
スケジュール/タスク管理を行うと、効率よく業務に取り組め、余裕ができ、自己肯定感も高まります。
そして業務の成果にもつながりやすく、皆さん自身の成長にもつながります。
効率良く業務に取り組め、無駄な時間が減る
事前に取り組む業務をリスト化し優先順位をつけ、当日やることの順番まで決めるため、日中やるべき作業に迷うことがなくなります。
また非効率な動きが減り、無駄な時間を削減できます。
そのため、次々と効率よく業務に取り組むことができ、時間を最大限に有効活用できます。
さくさく業務もこなせると、モチベーションも上がりますね。
例えば
- A案件とB案件、どっちも大切だけど、どっちから先にやろう?と悩む…
- 無意識に優先順位の低いC作業に取り組んでしまい、A案件が期限に間に合わない…
- 得意先に訪問したときに、近くの店で買い出ししておけばよかった…と二度手間になる
このような無駄がなくなります。
余裕ができる|突発的な業務にも対応できる
またスケジュール/タスク管理で無駄な時間を省くことで、時間にも心にも余裕を持つことができます。
業務の無駄を省くことで、それらにかけていた時間が浮きます。
また事前にやるべき業務と時間が分かっているため、気持ち的にも余裕をもって業務に取り組むことができます。
あらかじめ余裕をもった時間を設定しておくことで、突発的な業務にも対応できます。
心に余裕を持てると落ち着いて仕事ができて、好循環にもなりますね。
自己肯定感が高まる|スキルアップにもつながる
スケジュール/タスク管理を通じて成果をあげることで、企業の売上/利益にも貢献できるだけでなく、皆さん自身にも好影響があります。
例えば
- 昇給や昇進できる
- スケジュール/タスク管理と振り返りにより自己肯定感が高まる
- おのずと得手不得手がわかり、スキルアップにもつながる
など、精神面も健康でいて、なおかつ成長にもつながります。
もちろん企業の売上/利益にも貢献できるので、企業にとっても社会にとっても好影響なので、少しずつ取り組んでいきましょう。
少しニュアンスは違いますが『三方良し』みたいですね。
【実例】とある1日のスケジュール
予定
準備:スケジュール管理0.25(時間)
外出
07:00-得意先A社アテンド4.0
移動中
準備、A社アテンド確認内容&メモ0.25
TEL、社内Bさん、C案件、進捗確認、0.25
TEL、D社Eさん、F案件、進捗確認、0.25
●TEL、I社Jさん、K案件お礼、L案件確認とアポ0.25
●TEL/メール、G社Hさん、C案件追加確認、-02/28、0.25
●社内C案件進捗あり次第
→資料作成、G社Hさん、C案件、概要-02/10、0.25
→資料作成、G社Hさん、C案件、中身-02/10、0.5
→メール、G社Hさん、C案件、-02/13、0.25
TEL、P社Qさん、R案件
日報記載、S案件、T案件、U案件、0.5
余裕時間1.0
その他
TEL33件
立ち寄り2件
事務12件
プロジェクト1件
新規15件
やらないこと48件
結果
※変更点は太字・黄色線で表記しています。
割と業務の種類が少ない1日でしたが
・得意先A社アテンド4.0→10.0
で大きく時間が変わりましたが、優先度の低い業務を翌日以降に後回しすることに決めました。
・『アテンドを引継いだときにできる作業のメリットデメリット』 と
・『自身で対応したときのメリットデメリット』 を比較して
後者のメリットが大きくなる可能性が高いと判断して、予定を変更しました。
06:30-
・準備:スケジュール管理0.25→0.5
07:00-
08:00-移動中
・準備、A社アテンド確認内容&メモ0.25→0.5
・TEL、社内Bさん、C案件、進捗確認、0.25
・TEL、D社Eさん、F案件、進捗確認、0.25
16:00-
・●TEL、I社Jさん、K案件お礼、L案件確認とアポ0.25
・・●TEL、M社Nさん、O案件報告、0.25
(できなかったこと)
●TEL/メール、G社Hさん、C案件追加確認、-02/28、0.25
●社内C案件進捗あり次第
→資料作成、G社Hさん、C案件、概要-02/10、0.25
→資料作成、G社Hさん、C案件、中身-02/10、0.5
→メール、G社Hさん、C案件、-02/13、0.25
TEL、P社Qさん、R案件
日報記載、S案件、T案件、U案件、0.5
メール、社内Vさん、W案件予定数共有、0.5
その他
TEL33件
立ち寄り2件
事務12件
プロジェクト1件
新規15件
やらないこと48件
まとめ
今日から外部サービスを活用して、時間をかけずに効果的なスケジュール管理をして、昨日よりも少しだけ働きやすく変えていきましょう!
きっと1年後には、仕事の成果も皆さんの私生活も、今と大きく変わっているでしょう。
皆さんの暮らしが、今よりもさらに豊かになっていくことを願っています!
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