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このような悩みを解決します。
タスク管理を仕事の効率化に欠かせませんが、実践する人は意外と少ないです。さらに効果的な方法を意識する人はさらに少ないです。タスク管理の基本手順だけでも十分役立ちますが、コツをおさえることでさらに生産性が向上します。

私はタスク管理歴10年以上の営業職で、紙に書き出す方法からツールを活用する方法まであらゆる手法を経験してきました。タスク管理の悩みが出るたびに方法を改善し、最適なタスク管理を追求しています。
そこでこのページでは私の実体験も踏まえて、具体例を交えて効果的なタスク管理のコツを解説します。
このページを読むと、タスク管理の手順だけでなく注意すべきポイントが分かり、業務効率と生産性があがる環境を作れます。
先に概要を紹介します。
- タスク管理に時間をかけすぎない
- タスクは一元管理する
- デジタルのタスク管理ツールを活用する
- タスク管理の手順に応じたコツを取り入れる
詳しく解説します。

- 中小メーカーの営業職
…既存顧客100社500名以上、新規営業も行う - タスク管理歴10年
…手書きメモ→iPhone純正メモアプリ→Googleカレンダー→Notion↗ - 2023年の営業成績
…前年対比131.9%・目標対比118.3%
タスク管理とは、業務とリソースの調整

仕事におけるタスク管理とは、業務と資源(時間・人手・予算など)を調整し、仕事の効率と生産性を高めます。単純な作業を書き出すだけのToDo管理とは違い、成果をあげるために仕事全体を総合的に組み立てます。
タスク管理を怠ると、継続的な成果をあげづらくなります。タスク数が少ないうちは忘れることも少ないですが、環境が変わり業務量が増えると頭で覚えておくだけでは抜け漏れが生じ、生産性が下がるからです。
成果を継続的にあげるためには、以下のように適切なタスク管理を行う必要があります。
- 重要な業務に時間を配分する
…例えば「新規開拓を1時間で行う」など - 事務作業に担当者を割り当てる
…例えば「資料作成をAさんにやってもらう」など - 事務作業に費用を割り当てる
…例えば「デザイン作成をB社に5万円で依頼する」など - 単純作業に時間を配分する
…例えば「メールの確認を15分で行う」など
このようにタスク管理では業務にリソースを適切に配分して、仕事の生産性を高める環境を作ります。モチベーションの維持にも効果的で、仕事で継続的に成果をあげたいビジネスパーソンにとっては必要不可欠です。

現代の日本は労働人口が不足しているため、1人あたりの生産性を高めるためにもタスク管理を行うことが重要ですね。
タスク管理が必要な理由
タスク管理が必要な理由は、以下の4つがあります。
- タスク量が増えると、記憶に頼るだけでは抜け漏れが発生する
…ビジネスパーソンなら誰でも職務経験が長くなるにつれて、タスク量が増えます。 - ワークライフバランスには、仕事の質をあげて残業を減らす必要がある
…プライベートを充実させるためには、限られた時間で成果あげる必要があります。 - 企業が継続的に利益を出すには、無駄なコストを減らす必要がある
…個人の取り組み(残業の削減・生産性の向上など)が企業の利益にもつながります。 - 現代日本の人口減少社会では、1人当たりの生産性が求められる
…少ない労働力でこれまで以上の成果をあげる必要があります。
これらの理由から、タスク管理は「個人」「会社」「社会」のそれぞれにメリットがあり、仕事で必須のスキルです。
ToDo管理・スケジュール管理との違い
タスク管理と似た言葉に「ToDo管理」「スケジュール管理」があり、それぞれ管理する目的・対象となるタスクの範囲が異なります。最終的に「仕事で成果をあげる」という目的は同じです。
- タスク管理は、総合な管理
…単純な作業と広範囲な業務を含む業務全般を、目標達成に向けて実行できるよう管理します。
例えば「商談の準備」であれば、目的の設定・資料作成・サンプル手配・スケジュール・日報記入など単純作業に分解し、やるべき業務の期限や優先順位に基づいて管理します。 - ToDo管理は、単純作業
…一目見て誰でもすぐに取り組める単純業務を、忘れないように管理します。
例えば「商談の準備」のために、目的の設定・資料作成・サンプル手配・スケジュール・日報記入などをリスト化しますが、期限や優先度までは考慮しません。 - スケジュール管理は、日程の可視化
…タスク管理に日時情報を加え、当日に最適な業務に取り組めるよう予定を管理します。
例えば「商談の準備」をいつ行うか、カレンダー上で管理します。
いずれも「仕事で成果をあげる」というゴールは同じですが、管理する目的と対象となるタスクの範囲が異なります。
タスク管理を仕事でやるメリット

タスク管理は仕事で成果をあげやすい環境をつくるため、業務とリソースのバランスを調整することです。
タスク管理が必要な理由は、個人でも生産性を向上させ、時間の無駄を最小限に抑え、ストレスを軽減させて業務に集中できるからです。また働き手が減る現代社会で、社会の持続的な経済成長にも役立ちます。
タスク管理を実施することで得られるメリットは以下の通りです。
- 業務を思い出す時間と労力が減る
…業務量の増加に伴い記憶に頼るだけでは管理の限界があり、タスク管理で外部管理できて脳のリソースを他の業務に充てられます。隙間時間に取り組める業務を見つけやすく、時間の有効活用につながります。 - 仕事の抜け漏れを防げる
…職務経験年数が増えるにつれてやるべき業務が増えても、タスク管理によって抜け漏れを起こしづらいです。 - 時間対効果の高い業務を優先できる
…タスクに重要度や想定売上などの情報を付与し、優先順位の高いタスクを見つけやすいです。 - 進捗を一目で把握できる
…タスクが「終わった」「終わっていない」を一目で把握でき、次にやるべきことが明確になります。 - 1日の計画を立てやすい
…タスクをリスト化することで、1日で終わりそうにない業務も事前に見当をつけて対策できます。 - モチベーションがあがる
…1日の作業を客観的に把握できて振り返りやすく、気持ちに余裕を持ち業務に集中できます。 - 業務量が増えても挫折しない
…タスク量が増えても同じ手順で管理し、1日に行う業務量を検討してから取り組めて挫折しません。
タスク管理は1人あたりの生産性をあげ、1作業にかける時間を効率化できる環境が整い、ストレスも軽減できて「社会」「会社」「個人」の3方に有益な手法です。

同時にタスク管理のデメリットにも気を付けると、メリットを最大化できますね。
タスク管理が上手い・下手な人の特徴

タスク管理が上手い人は主に「計画」「優先順位」「振り返り」の3つを実践し、業務の優先度に基づいてリソースを配分し、適切な順番でタスクを継続的に遂行します。一方で下手な人のタスク管理は「突発的」「タスク過剰」「完璧主義」という特徴があり、やるべき業務に取り組めず無駄が生じます。
人間の記憶力には限界があり、短期記憶は平均7個のことしか覚えられないと言われています。タスク管理が上手い人は、人間の限界を知り、過信をせず工夫を取り入れます。
以下の特徴を参考に、タスク管理をうまく実践しましょう。さらに目標から逆算して必要な行動を決めると、やることが明確になり、ストレスも軽減できて一石二鳥です。
タスク管理が上手い人 | タスク管理が下手な人 | 説明 | |
---|---|---|---|
計画 | 立てる | 立てない | 1日の計画を綿密に立て 実現可能性の高い作業時間を 確保します。 例えば、朝一番に今日のタスクを確認し タスクと時間を見積もります。 |
明確なタスク作成と 整理 | 得意 | 苦手 | 一目見てタスクを開始できるよう 必要な情報を記載しておきます。 例えば、A社のBさんにC商品の見積を送付 など完了状態が明確にわかるよう 5W2Hを意識します。 |
タスクの整理 | している | していない | タスクを種類ごとに分類し 効率的に作業を終えます。 例えば、すぐ終わる(メール返信) ・時間がかかる(市場分析) ・重要(新規開拓)など 業務内容に応じて 必要なカテゴリーに分けます。 |
タスクの細分化 | 得意 | 苦手 | 業務に取り掛かりやすいよう 難易度の高いタスクは 細かな作業に分割します。 |
優先順位 | つける | つけない | 仕事の順番を判断しやすくするため 何が優先かを把握して 業務の優先順位を決めます。 例えば、成果に直結する「商談」を優先し メール確認・定型作業を後回しにします。 |
期限 | 設定する | 設定しない | 納期遅れ・作業漏れを防ぐため 業務の期限を設定し スケジュールを意識します。 |
目標時間 | 決める | 決めない | 集中して作業に取り組むため 1つの作業にかける目標時間を設定します。 |
所要時間 | 把握している | 把握していない | 各タスクにかかる時間を把握し 1日で終わる作業を予測します。 例えば、見積作成に30分、商談準備に15分など 過去の実績を参考に所要時間を把握し 今日やるタスクが終わりそうか予測します。 |
スケジュール | 余裕を持つ | 余裕を持たない | 突発的なタスクに備えて 計画的に余裕時間を確保し 変化に柔軟に対応します。 |
振り返り | 時間を持つ | 時間を持たない | 1日や1つの業務の振り返りを行い 今後の業務改善に役立てます。 |
客観視 | する | しない | 終えたタスク数やかかった時間を記録し 客観的に業務を振り返り、評価します。 |
向上心 | ある | ない | 日々の成果に満足せず 昨日より少しでも働きやすく 成果をあげたいと意欲的です。 |
継続 | している | してない | 長期的な成長を目指し タスク管理を続けて行います。 |
ツール | 活用する | 活用しない | 頭の中だけでタスクを整理せず タスク管理作業の効率化のため 自分の得意なツールを使います。 |
他人 | 頼る | 頼らない | すべてを自分でやろうとせず 他メンバーにも業務を割り振ります。 |
無理な依頼 | 断る | 断らない | 無理な依頼を断ると同時に 現在の業務内容・いつまでにできるかを 報告します。 |
これらの特徴は意識的に努力することで習慣化でき、最初は不安に感じても少しずつ実践し続けることが大切です。自身の時間を「最も価値を生むタスク」に集中投下できるよう、タスク管理を実践してみましょう。

実際に私も10年以上タスク管理を実践し、上司・部下・自分自身の仕事の成果に繋がる働き方とそうでない働き方を振り返り、タスク管理が特に優れている人にはこれらの特徴があることに気づきました。
タスク管理のコツ19選|仕事が上手い人のやり方

タスク管理はコツを意識して行うとうまく機能し、仕事でさらに生産性をあげることができます。
コツを意識せずタスク管理の手順通りに行うだけでは、管理のやりづらさを感じて悩みが生まれます。タスク管理をうまく実践するために、以下のコツ19個も取り入れましょう。
詳しく解説します。
時間をかけず効率的に行う
まずタスク管理には時間をかけすぎないことが大切です。タスク管理に時間をかけすぎると、成果に直結する業務の時間・エネルギーが不足し、生産性が下がります。
仕事で成果をあげるためには、タスク管理の作業時間を効率化する必要があります。以下のような工夫が役立ちます。
- タスク管理の基礎を学ぶ
…タスク管理の基本や効果的な方法を学ぶことで、効率的にタスクを管理できます。
≫タスク管理とは? - タスク管理にかける時間を制限する
…タスク管理の作業にかける時間を設定し、必要以上に時間をかけないようにします。 - タスク管理ツールを活用する
…便利なタスク管理ツールを活用することで、手間を省きながら効果的にタスクを管理できます。
これらの工夫を実践することでタスク管理の作業時間を削減し、仕事の生産性を高めます。
タスクは一元管理する
タスク管理を行う際には、全てのタスクを一元管理することが重要です。タスクを複数の場所でバラバラに管理すると、確認や整理の手間がかかり抜け漏れのリスクも高まるため、デメリットしかありません。
そのためタスク管理の作業効率をあげて抜け漏れを減らすためにも、すべてのタスクを1つの場所に集約して管理することが大切です。
例えば、以下のような管理を行う場合は1か所への集約が必要です。
- 手帳やスマホなど、異なる媒体でタスクを管理している
- 複数のタスク管理ツールを使っている
このように複数の場所やツールでタスクを管理すると生産性が下がるため、すべてのタスクを1か所に集約して管理することが大切です。
個人・チームで使えるツールを活用する
タスク管理にはデジタルのタスク管理ツールを積極的に活用することが重要です。ツールを活用しないと業務量が増えたときに作業効率をあげられません。
デジタルツール特有の機能(並び替え・一括編集・自動化など)をタスク管理に活用すると、生産性の向上に役立ちます。
例えば、以下のような機能を活用して作業効率を高められます。
- テンプレート化
- 並び替え
- フィルター
- 一括編集
- 自動化
- リマインダー
- 通知
このようにデジタルのタスク管理ツールを活用すると作業効率が向上し、生産性を高めることができます。
タスク名は端的かつ具体的に書く
タスクをリスト化する際は、タスク名を端的かつ具体的に書くことが重要です。時間が経過した後でも一目見て作業に取り掛かることができ、作業効率があがります。
タスクのリスト化だけでは情報が足りず、作業を思い出す・振り返る工程に手間と時間がかかります。タスク実行時のスピードを向上させるためにも、必要な情報を端的に書く必要があります。
例えばタスク名に以下の情報を書きます。
- 何をするか
…例えば「電話」「メール」「準備」「会議」など - 誰に対して行うか
…例えば「(社内)開発部田中さん」「(社外)A社営業部Bさん」「(その他)C店舗」など - 目的・内容
…例えば「試作の進捗確認」「アポイントの申込」「来週の商談」「C案件の相談」など
タスク名には最低限この3つの情報を含めると、一目見てタスクに取り掛かれるため、生産性が向上します。

複雑なタスクに対しては、さらに必要な情報を追加すると効果的ですね。
複雑なタスクは細分化する
タスクをリスト化する際、複雑なタスクを細分化すると「すぐ作業に取り掛かる」「必要な手順と時間を正確に見積もる」ことができて生産性があがります。
単にタスクをリスト化するだけでは、複雑なタスクに取り組む際に時間を要して作業を始めづらいです。複雑なタスクほどタスク作成時に単純な手順に分解しておくと、計画通り取り組めて効果的です。
例えば以下のような複雑なタスクは細分化します。
- 商談の準備
…細分化するなら、例えば「目的」「準備物(資料・サンプル)」「相手が考えていること」「当社が提供できる強み」「情報の確認(直近の案件・ホームページ・決算書)」など。 - 経費精算
…細分化するなら、例えば「日付順にリスト化」「自動車の利用履歴」「月間スケジュール」「申請」「郵送」など。 - 見積書作成
…細分化するなら、例えば「情報を決定」「フォーマットを作成」「商品選定」「価格設定」「画像添付」「資料添付」「送付」など。 - 新規開拓
…細分化するなら、例えば「業界を決める」「必要な顧客情報を決める」「顧客情報を集める」「顧客情報をリスト化する」「優先順位を決める」「電話・訪問する」など。
このように複雑なタスク・手順を分けることで、作業効率があがります。

さらに頻出するタスクはテンプレート化すると、細分化の手間を省けますね。
余裕時間をもつ
1日のスケジュールに余裕時間をもつと、突発的な業務にも対応でき、生産性があがります。タスクやスケジュールの調整頻度も減り、作業効率もあがります。
タスクを調整する手順があることに過信し余裕のないスケジュールを組むと「突発的な業務の発生」「作業時間の延長」などの際にスケジュールの再調整が必要になり、非効率です。予定通りに進まなかったことからモチベーションも下がります。
例えば以下のように余裕時間を設けます。
- 突発的な業務が多い営業職は、1日2~4時間の余裕時間を確保する
- 突発的な業務が少ない事務職は、1日1時間前後の余裕時間を確保する
このように業務環境に応じて適切な余裕時間を見極めて1日のタスクに取り入れることで、生産性を向上できます。
やらないタスクを選ぶ
取り組むタスクを選ぶ前に「やらない」タスクを決めると、少ないタスクリストからやるべきタスクを選べて、作業効率があがります。特にタスク数が多いほど効果的です。
取り組むタスクを選ぶだけでは、全てのタスクから何に取り組むかを判断する必要があり、想定以上に時間がかかります。
まずは今日やらないタスクを以下のように選ぶことで、タスクを選ぶ作業効率を高めることができます。
- 今日やらないタスク
- 自分がやらないタスク
…例えば、自分の強みを発揮できない・自分の役割ではない・他人に任せられる業務を選定します。 - 他のタスクより得られる成果が低いタスク
これらの取り組まないタスクを取り除いてから今日取り組むタスクを選択することで、作業効率があがります。
必要な情報をテンプレート化する
タスクに必要な情報を追加する際は、類似する内容をテンプレート化しておとで毎回必要な情報を頭で考える労力が減り、考えを定型化できて作業効率があがります。
タスク実行時に毎回必要な情報を考えていては労力がかかるうえ、その時により思いつく内容が異なります。作業効率をあげて成果を安定させるためにも、定型的な作業・必要な情報を事前にテンプレート化しておくことが重要です。
例えば以下のようなタスクで必要な情報をテンプレート化します。
- 商談の準備
…例えば「直近の案件」「ホームページ」「決算書」を事前に確認するなど。 - 見積書作成
…例えば「見積フォーマット」「過去の見積書」「店舗」「提案資料フォーマット」「企画書」「他社実績」「リーフレット」「カタログ」「会社概要」など。
このように必要な情報の大枠をテンプレート化しておくことで、生産性が高まります。
優先順位は数値化する
優先順位を数値化することで順番が決めやすく、タスク管理の作業効率が向上します。優先度を数値化しないと順番を決める際に感覚的な判断になりやすく「優先度のぶれ」「毎日の順番決めの手間」が発生して非効率です。判断基準で迷わずに作業効率をあげるためにも、優先順位を数値化することが重要です。
例えば以下の方法で数値化します。
- 最優先は「5」、後回しは「1」の5段階で優先順位を決める
- タスク情報(優先度・カテゴリなど)に点数を割り当て、その合計点数を数値化
このように優先順位を数値化することで、判断基準も一定化でき作業スピードがあがります。

特にデジタルのタスク管理ツールを活用すると、数値をソート機能で自動的に並び替えることができ、さらに作業効率があがりますね。
重要度は分解して考える
重要度を判断する際、他の要素に分解して考えることで判断がしやすくなり、作業効率が向上します。単純に「重要度」を決めるだけではその場の状況に左右され、一貫性のある判断が難しく、判断基準として機能しません。仕事で継続的に成果をあげるためには、適切な重要度の判断が必要です。
「重要度」は例えば以下の要素に分けて考えると判断しやすいです。
- 誰からの依頼か
- 見込売上
- 見込損失
- 得意先の分類
- 期限
これらの要素を参考にして重要度を決めると、明確な判断基準を得られます。
緊急度はあてにしない
緊急度はあてにしないことで、不要不急の作業時間を削減して重要な業務に時間を割けます。
緊急なタスクを優先しすぎると目の前に迫ったタスクばかりに取り組むみ、成果に直結する業務の時間が減り、生産性がさがります。生産性の向上には、本当に緊急なタスクかどうかを見極め、適切なタイミングで取り組む必要があります。
例えば本当に緊急なタスクかどうかを判断するには、以下の点を考慮します。
- そのタスクをやらないときに生じる影響
- 実際の締め切りはいつか
このように緊急度を適切に捉えると、本当に大切な業務に時間をかけることができます。

該当のタスクをやらずにどのような問題が発生するかを試してみることも効果的ですね。
最適なカテゴリを設定する
タスクに最適なカテゴリを設定すると、1日に使う時間をおおまかに分ける(タイムブロッキング)・優先順位をつける・隙間時間を有効活用する際、効率的かつ効果的なタスク管理に役立ちます。
適切なカテゴリは業務環境・職種・役職などで人により様々に異なります。タスクに適切なカテゴリを設定すると、どの業務が重要(集中力が必要)か?どの順番で取り組むか?を効率的に判断でき、限られた業務時間で最大の成果を生み出せます。
例えば営業職の場合、「必要なエネルギー」「業務の種類」「場所」「成果」などの情報を参考に、以下のようなカテゴリに分類します。
- 新規開拓
…新たな売上と販路を獲得する重要な業務です。集中力も使うため、朝一番に取り組みます。 - 業務改善
…効率的な働き方を模索し、今後の作業時間を短縮して余白時間を生み出す重要な取り組みです。後回しにしがちな業務のため、2番目に重要なカテゴリに設定します。 - 既存顧客への新規提案
…既存顧客へも売上向上を見込め、関係構築と現状確認にも役立ちますが、売上全体への影響度は低めです。どちらかというと優先度を低めに設定し、隙間時間に取り組みます。 - 既存顧客の事務作業
…既存顧客からの依頼は新たに売上を生まず、既存の成果を継続するフォローが必要な業務のため、なるべく時間を削減します。 - 社内事務作業
…会社員として給料を頂き、仕事を進めるうえで必須ですが、仕事の成果には直結せず優先度は低いため、なるべく時間を削減します。 - 仕事の準備
…1日の業務時間を効果的に活用するために重要ですが、成果には直結しないため、なるべく時間を削減します。
誰にでもあてはまる完璧な答えはないため、上記のように自身の業務内容をどう分類すれば働きやすく成果に直結するか、まずは決めてみましょう。

上記の例は実際に私が2025年4月時点で設定している業務のカテゴリー分類です。環境の変化・経験により最適なカテゴリーも変わり、1年に1回を目安に見直すと良いでしょう。
期限は全てのタスクに設定しない
期限を設定するタスクは厳選すると、優先順位を明確にしやすく作業効率があがります。全てのタスクに期限を設定すると「やらないタスクにも期限を設定する」ことで作業効率が下がります。
少しでも作業効率をあげるため、以下のようなタスクに厳選して期限を設定します。
- 期限が明確なタスク
- いずれ必ず取り組むタスク
- 成果をあげるべき重要なタスク
このように期限を設定するタスクを厳選することで、生産性が向上します。
リマインド機能を使う
デジタルのタスク管理ツールに備わるリマインド機能を活用すると、ツールの力を借りて思い出すことができ、タスクの期限や重要な予定を見逃しません。
期限を設定しただけでは、終日の外出・出張などツールを長時間確認できない場合に、タスクの期限を見逃し抜け漏れにつながります。
例えば以下のようなタスクにリマインダー機能を使います。
- 必ず指定日までに終える必要があるタスク
- 緊急性の高いクレーム対応
- 重要度の高い新規開拓の営業
これらの重要なタスクにリマインドを設定し、抜け漏れを防ぎます。
タスクは1つずつ取り組む
タスクを実行する際、1度に1つのタスクだけに取り組むと頭を切り替えて考える手間がなくなり、各タスクを効率的に終えられます。
タスクを実行する際に複数のタスクを同時進行すると「頭を切り替える余計な労力がかかる」「終えていないタスクを完了したと勘違いする」ため生産性が下がります。1つのタスクに集中し、確実に完了させることが重要です。
もし複数のタスクが同時に発生した場合は、以下のように対処します。
- 資料作成中に電話がかかってきた場合「あとで折り返すよう伝える」もしくは「出ない」
- 見積作成中にタスクを思いついた場合はタスクを作成し、後で取り組む
このように意識的に1つのタスクを終えることに集中しましょう。
作業時間を記録する
タスクの完了時に終了日時だけでなく作業時間も記録すると、定量的な振り返りができて業務改善に役立ちます。
タスク完了時に実際の作業時間を記録しないと、どの業務にどれだけの時間をかけているか把握できず、適切な業務改善ができません。継続的に成果をあげるためには、どの業務をどのように改善すべきか定量的に把握できる「作業時間の記録」が重要です。
例えば以下のような方法で作業時間を記録します。
- 開始日時と終了日時の差を計算して記録する
- 時間計測ツールを利用する
- 開始日時と終了日時の差を自動計算できるタスク管理ツールを使う
これらの方法で作業時間を記録すると定量的な振り返りができ、業務改善に繋げられます。
全てのタスクを追跡しない
追跡するタスクを厳選すると、キャパオーバーを防ぎ作業効率と生産性があがります。タスク数が減るため、今日やるタスクを選ぶ作業も簡単になり、重要なタスクに集中しやすいです。
全てのタスクを追跡するとタスク数が膨大になり、管理作業にも時間がかかり生産性が下がります。需要なタスクに集中して成果をあげるためにも、追跡しないタスクに見切りをつける必要があります。
例えば以下のようなタスクは追跡しません。
- 見込める成果が低いタスク
- 他の人の行動を待つ必要があるタスク
これらのタスクを追跡しないことで、重要なタスクに集中できて生産性をあげられます。
「定性」と「定量」で振り返る
仕事の振り返りを行う際「定性」(感情)と「定量」(数値)の両面で考えると、客観的な業務改善につながります。
振り返りの際に「定性」と「定量」の両面で考えないと、主観的で現実離れした課題しか見つからず、適切な改善策が見つかりません。正確な課題を把握して業務改善につなげるためにも、「定性」と「定量」の両面から考えることが必要です。
例えば以下のように振り返ります。
- (定性)今日は忙しくて作業時間が持てなかった。(定量)商談を5件行った。
- →(課題)移動時間が5時間と多いことがわかった。(改善案)次回は移動時間にも仕事できる環境を整えて、追加で5つのタスクをこなす。
- (定性)見積作成が大変だった。(定量)2時間費やした。
- →(課題)商品数が多いと見積作成に時間がかかることがわかった。(改善案)見積フォーマット・関数を活用して、同等の見積書を30分で作成できるような環境をつくる。
このように感情と数値を組み合わせて振り返り、具体的な改善案を導き出せます。
気付いた時点で改善する
改善案を気づいた時点ですぐに実施することで、業務環境を少しずつ改善でき、生産性があがります。
改善を後回しにすると「後で改善案を実践する際に思い出す労力がかかり、業務改善の意欲が低下する」「リアルな悩みを感じづらく業務改善をしづらい」ため環境を変えづらくなります。
生産性を向上させるためにも、気づいた時点ですぐに改善案を実施することで、働きやすい環境を地道に整えることができます。
例えば以下のように改善を行います。
- タスク実行中に、タスク情報の不足に気付く
…気付いた時点でテンプレートを修正(情報を追加など)する - タスク管理時に、新たに必要な見たい情報が浮かび上がる
…必要な見たい情報をすぐに設定する
このように業務中に浮かんだアイデアや改善点は直ちに実践に移して形にすることで、次に同様の業務に取り組む際の作業効率と生産性を向上させることができます。
以上のコツをタスク管理の手順に加えて取り入れると、さらに仕事で成果をあげる環境を作れます。
タスク管理の手順21ステップ【個人・チームで実践】

タスク管理をうまく行うには以下21の手順で行うと効果的です。これらの手順を実践することで、タスク管理が苦手な方でも基本的なタスク管理を実践でき、仕事で成果をあげることができます。
手順通りに行わないと、「必要な管理ができていない」「今の自分に合わず続かない」ため、生産性を最大限まで高めることができません。仕事で最大限の成果をあげるためにも、まずは基本の手順に基づいてタスク管理を実践することが重要です。
すでにタスク管理を実践している方も、これから始める方も、以下の基本ステップを取り入れて仕事の生産性を高めましょう。
- 目的と目標を設定する
…なぜタスク管理を始めるのか?どのような問題を解決したいのか?を明確にします。 - 管理の範囲を定める
…「タスクの抜け漏れ」「スケジュール」「時間」「進捗」「プロジェクト」など管理する範囲を決めます。 - 使用するツールを選択する
…「デジタル」「アナログ」「ハイブリッド」の3手法から使いやすいツールを選びます。
タスク管理の手順 | 初心者 | 中級者 | 上級者 |
---|---|---|---|
リスト化する | ● | ● | ● |
必要な情報を追加 | ○ | ○ | |
担当者を決める (チーム利用時) | ● | ● | ● |
優先順位を決める | ● | ● | |
カテゴリに分ける | ○ | ○ | |
開始日(時)を設ける (スケジュール管理) | ○ | ○ | |
期限を設定する (スケジュール管理) | ○ | ○ | |
見積時間を決める (時間管理) | ○ | ○ | |
進捗を設定する (進捗管理) | ○ | ○ | |
取り組むタスクを選ぶ | ● | ● | ● |
集中できる時間帯に配置する | ● | ● | |
タスクを実行する | ● | ● | ● |
完了タスクにチェックをつける | ● | ● | ● |
完了日(時)を記録する (時間管理) | ○ | ||
振り返りを行う | ● | ||
改善する | ● | ||
進捗を確認してタスクを調整する | ● | ● | |
次にやるタスクを作成する | ● | ● | ● |
これらの手順で行うとタスク管理がうまくいき、仕事の生産性があがります。慣れないうちは必要最低限の項目から始めて徐々に管理する範囲を増やしていくと、タスク管理が長続きします。
タスク管理におすすめのツール3選【上手い人が仕事に使う】

仕事のタスク管理には以下3つのツールがおすすめです。ツールを使うことで抜け漏れも減らしつつタスク管理の作業まで効率化でき、生産性があがります。
ただしツールを使うには慣れるまでの時間と手間がかかるなどのデメリットもありますが、タスク量が増えても抜け漏れなく作業効率があがるメリットがあり、特にタスク量が多いビジネスパーソンが成果をあげ続けるためには必要不可欠です。
タスク管理ツールにも様々な種類があり最適なツールを選ぶ手順も大変なため、91のタスク管理ツールから比較して私が実際に操作したうえで、悩めるビジネスパーソンに最適なおすすめタスク管理ツールを厳選してご紹介します。
- Notion
…シンプルながら豊富すぎる機能を自由自在に操れて、初心者から上級者まで長く使える。無料利用の範囲が広いのも魅力。
≫Notionの詳細 - Asana
…タスク管理に特化し、誰でも簡単にすぐ使える。
≫Asanaの詳細 - Backlog
…日本製で安心感があり、長い歴史を持つ。
≫Backlogの詳細
ツール名 | リンク | ダウンロード | 特徴 | 機能 | 料金 | パソコンで 利用可 | スマホで 利用可 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Notion![]() | 公式HP | PC iPhone Android | ・無料で使える機能数No.1 ・高機能かつ、シンプル~応用まで自由自在 ・他業務にも活用できる! | ・6種のビューが無料 ・設定項目の追加と編集 ・Notion AI など | ・フリー 無料 ・プラス 月1,650円/人~ ・ビジネス 月2,500円/人~ ・エンタープライズ 月3,300円/人~ ※追加:Notion AI 月1,350円/人~ | ◎ | ◎ |
Asana![]() | 公式HP | PC iPhone Android | ・高機能なタスク管理をすぐ使える度No.1 ・タスク・プロジェクト管理に特化された見た目 ・有料プランではタスク・時間をグラフ化可能! | ・3種のビューが無料 ・豊富な連携ツール | ・Basic 無料 ・Premium 月1,200円/人~ ・Business 月2,700円/人~ ・Enterprise お問い合わせ | ◎ | ◎ |
Backlog![]() | 公式HP |
PC(有料) iPhone Android | ・日本発で歴史も長く、安心感No.1 ・スマホでも操作しやすく、使いやすい! ・チームで使うとお得な料金体系 | ・2種のビューが無料 ・設定項目はデフォルトで14個 ・タスク数の完了を棒グラフで見れる | ・フリー 無料 ・スターター 月2,821円/スペース~ ・スタンダード 月16,720円/スペース~ ・プレミアム 月28,215/スペース~ ・プラチナ 月78,375/スペース~ | ◎ | ◎ |
以上がおすすめのタスク管理ツールです。最適なタスク管理ツールを選んで、仕事の成果をあげやすい環境を作りましょう。

ノート・エクセルを使ったタスク管理は誰でもシンプルに始められますが、タスク管理ツールを使うと専門機能が備わり、効率的な管理が可能ですね。
よくある質問

タスク管理のコツについて、よくある質問に応えます。
タスク管理が得意な人の特徴は?
タスク管理が得意な人は「計画」「優先順位」「振り返り」を行います。
やるべきことの計画を立て、優先順位をつけて実行し、仕事の取り組み方を振り返ることで業務改善を実践できます。
タスク管理を上手に行うコツは?
タスク管理を上手に行うコツは「時間をかけすぎない」「一元管理する」「自分に合うツールを活用する」ことが重要です。 他にもタスク管理の手順に応じたコツも取り入れると効果的です。
タスク管理ができない人はどうすれば改善できますか?
タスク管理ができない人は、まず目的や動機を確認し、できる限りシンプルな方法で始めると、価値を感じて続けられます。
スケジュール管理が苦手な人の特徴は?
スケジュール管理が苦手な人は、タスク管理が苦手な人と一部共通し、「余裕を持たない」「振り返らない」「継続しない」「ツールを活用しない」「無理な依頼を断らない」などの特徴があります。
一方でスケジュール管理が上手な人は「余裕を持つ」「振り返りを行い改善する」「管理を続ける」「自分に合うツールを使う」「無理な依頼も理調整する」などの工夫を行います。
タスク管理で働きやすい環境づくり!
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このページでは仕事の生産性を高めるためのタスク管理のコツを紹介しました。タスク管理の手順に加えてこれらのコツを取り入れると、基本を押さえつつ生産性の向上が可能です。
改めて特徴をおさらいします。
- タスク管理に時間をかけすぎない
- タスクは一元管理する
- デジタルのタスク管理ツールを活用する
- タスク管理の手順18ステップに加えてコツを取り入れる
仕事でタスク管理を実践する際には、自分に最適なタスク管理ツールを選ぶことが重要です。使い勝手がよく必要な機能を厳選して使えるため、仕事の生産性が向上します。
タスク管理は業務効率化の第一歩です。どの業務にどれだけの時間を費やしているかを把握して現実に目を向け、どの業務をどれだけ削減できるかを客観的に見極めることが大切です。
まずはタスク管理を実践して、働きやすい環境を作りましょう!
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